日本の地質学者はいつから愛を失ってしまったのか

講師:磯崎 行雄(地球科学)
日時:2008年2月13日(水)16:30〜18:00(予定)
場所:15号館4階 409



今回の広域セミナーの講演者、磯崎先生は「好奇心に満ちた(愛のある)科学に対する態度がほとんど絶滅しかけているがゆえに、パラダイムシフトを起こすような研究への挑戦が少ない!」と、日本の地質学の学問としての歴史過程と現状を説明しながら、citation index の妥当な評価、paradigm創成の重要性、研究者のモラル、そしてメンターなどの関連した話題提供をされます。

「大学に来てとりあえず生活はしているけれども、必ずしも知的+αを生む研究をしていない。」
パラダイムシフトを起こすような研究よりも、科研費をもらえるような研究をしなくては。」
「学会の流行に反するような論文は書いても掲載されない。」
こんな声は地質学に限らずどの分野においても共通して囁かれているものではないでしょうか。

今回のセミナーは磯崎先生の講演に対して、様々な共感あるいは反例をあげて議論を展開していくことを目的としています。
はたして愛は失われてしまったのか、それとも愛がなくてもパラダイムシフトは可能で、変えるべきは制度やシステムなのか。

研究に対する愛を失ってしまった方、いやむしろ愛は失われていないんだという方、愛なんてそもそも必要なの?という方、少しの時間、なぜ自分は研究しているのか、東京大学にいるとはどういうことなのかを、お茶菓子片手に考えてみませんか?
広域科学科専攻に限らず、多くの先生・また研究者を志す学生(博士・修士・学部生)の参加をお待ちしております。